仮に中・米共同研究で得られたデータにそのような補正を行えば,100Bqm-1程度のラドン濃度でも肺がんの過剰リスクが観察される可能性がある。なお,最近公表されたフランスでの調査結果でも100Bqm−3程度のラドン被ばくで肺がんが増加する可能性が示された(BoYssoNら,Epidemiology2004)
CiNii 論文 - 第6回高自然放射線とラドン地域に関する国際会議(6HLNRRA)の概況報告
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/infomation/workshop/2010/kyodoriyo/presentations/101218iimoto.pdf
地下環境におけるラドン族の 空間分布の解析と線量評価に関する研究
東京大学 環境安全本部 飯本武志
「欧州13カ国の住居内ラドン疫学調査の総合分析」S. Darby (英国)Br Med J ,2004。
100 Bqm-3当たりの過剰相対リスクは16%
年間線量参考レベル=10 mSv(←住居300 Bqm‐3 、職場750Bqm-3に相当)
=22.2(m^3/日)×100(Bq/m^3)×3(倍)×3.2×10^-8(Sv/Bq)
=21μSv
つまり、1日あたり、大気中から21μSv以上を受け続ける状態は肺がんリスクを有意に高めるということになります。これは年間の総量にすると、7.7mSvに相当します。
【修正・追記あり】大気中のベクレル値をシーベルト値に換算(変換)――ラドン222やヨウ素131を吸入摂取した場合のシーベルト値の試算 - 暮らしとお財布にやさしい、心とお金の余裕を生む情報活用
100 Bq/m3なら、2.5 mSv/年と換算される。
ラドン - Wikipedia
「ノイズ」は、越智小枝の図より拝借https://twitter.com/raycy/status/651221586578509825
バックグラウンドまで含めて図示した例としてThe Information System on Occupational Exposure (ISOE); ISOE Network : http://nuke.g.hatena.ne.jp/raycy/20151009/1444349343
「有意ではない」と「影響は無い」は違う、というのは正しいけれど、それを噛みくだいて、直感的に分かるくらいに平易に説明するのはなかなかに難しい。
— みーゆ@リケニャ (@miakiza20100906) 2015, 10月 21
正当化[Justification]
(1)放射線に関係する計画された活動が,総合的に見て有益であるかどうか,すなわち,
その活動の導入又は継続が,活動の結果生じる害(放射線による損害を含む)よりも大き
な便益を個人と社会にもたらすかどうか;あるいは(2)緊急時被ばく状況又は現存被ば
く状況において提案されている救済措置が総合的に見て有益でありそうかどうか,すなわ
ち,その救済措置の導入や継続によって個人及び社会にもたらされる便益が,その費用及
びその措置に起因する何らかの害又は損傷を上回るかどうかを決定するプロセス。 http://www.icrp.org/docs/P103_Japanese.pdf#31
https://en.wikipedia.org/wiki/Fukushima_50
(247)
情報を知らされた既に被ばくしている個人が志願して人命救助活動に参加するか,
又は破滅的な状況を防ぐことを試みている緊急時被ばく状況の場合には,線量限度は適用され
ない。緊急救助活動を引き受ける,情報を知らされている志願者に対しては,通常の線量制限
は緩和されるであろう。 http://www.icrp.org/docs/P103_Japanese.pdf#100
http://www.icrp.org/docs/P103_Japanese.pdf#26
安全[Safety]適切な操業条件,事故の防止,又は事故影響の緩和を達成していること
http://www.icrp.org/docs/P103_Japanese.pdf#23
(t)緊急時被ばく状況及び現存被ばく状況における参考レベルを用いた最適化の重視は,
防護戦略の履行後に残る線量の残存レベルに焦点を絞る。